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ポールスミスのお店見なくなりましたね

――スタイル社の破綻と、LVMHが象徴する“強者の世界”

1. 街で見なくなった理由

「最近、ポール・スミスのショップ、前ほど見かけないな…」
この“街の違和感”の背景にある出来事の一つが、ポールスミス等の財布・バッグを扱っていたスタイル(株)の破綻です。

東京商工リサーチによると、スタイル(株)は2025年9月18日に破産開始決定、負債は約11億7900万円(債権者526名)。海外有名ブランドとライセンス契約を結び、アウトレットにも小売店舗を展開していたとされています。

そして理由がまた、いまの生活者目線で「そりゃキツい…」が詰まっています。
コロナ禍の影響に加えて、キャッシュレス化で主力の財布販売が低迷、さらに物価高・人件費高騰在庫処理などの損失が重なったと報じられています。
……ブランドの話に見えて、実態は“固定費と資金繰り”の話だったりするんですよね。


2. LVMHってどんな会社?

(超ざっくり=高級品の全部入り)

ここで対比として分かりやすいのが、巨大コングロマリットのLVMH(エル・ヴェ・エム・アッシュ)です。
LVMH公式では、1987年にMoët Hennessy(モエ・ヘネシー)とLouis Vuitton(ルイ・ヴィトン)の合併で誕生し、1989年からベルナール・アルノー氏が率いていると説明しています。
(“創業者”というより、「勝てる形に編み直してきた人」という表現の方がしっくりきます)

傘下ブランド

(有名どころ+代表商品イメージ)

全部覚えなくて大丈夫です。いくつかは絶対に聞いたことありますよね

  • Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン):モノグラムのバッグ(例:Speedy / Neverfull
  • Dior(ディオール):香水(例:Sauvage)、コスメ(Dior Addict 等)、バッグ(例:Saddle
  • Fendi(フェンディ):バッグ(例:Baguette / Peekaboo
  • Celine(セリーヌ):バッグ(例:Luggage
  • Givenchy(ジバンシィ):バッグ(例:Antigona
  • Bvlgari(ブルガリ):時計・ジュエリー(例:B.zero1
  • Tiffany & Co.(ティファニー):婚約指輪(例:Tiffany Setting
  • Sephora(セフォラ):化粧品セレクトショップ(海外で強い)
  • Moët & Chandon(モエ)/Hennessy(ヘネシー):シャンパンやコニャック(例:Moët ImpérialHennessy XO

(この中のどれか、持ってる人・贈ったことある人、周りにいますよね。笑)


3. 巨大コングロマリットの強さと、資本主義社会の切なさ

LVMHの強さは、ブランド力そのものだけじゃなく 、そのえげつない【構造】にあります。
ひとつのブランドやカテゴリーが鈍っても、別のブランドや別の事業が支える。つまり 多エンジン

ここが資本主義の切ないところで、超有名ブランドは、単価が上がるほどブランド力が増す側面があります。
「高い=買う理由になる」「高い=希少性が増す」「高い=持つこと自体がシグナルになる」。結果として、さらに強くなる
(現実として、値上げが“弱体化”ではなく“強化”に働く局面があるんですよね……ユニクロ派&ニトリ派としては複雑です)

そしてLVMHは、こうした“強さ”を束ねた集合体。
だから荒波でも沈みにくい、という整理がしやすいわけです。


4. 資本所得の重要性(ピケティの視点)

ここで『21世紀の資本』(トマ・ピケティ)を引き合いに出すと、話はよりクリアになります。
ピケティの中心的な問題提起の一つは、長期的に **資本の収益率(r)が経済成長率(g)を上回りやすい(r > g)と、資本を持つ側に富が集まりやすくなる、という点です。

言い換えると、労働所得だけで勝負するのが相対的に不利になりやすい局面がある。
だからこそ長期の資産形成では、「資本所得(資本のリターン)」をどう味方につけるかが、現実的なテーマになります。

ここでLVMHのような“強い経営基盤を持つ企業群”が象徴的に見えるのは、
資本主義のルール上、強い基盤×価格決定力×グローバル需要が、資本のリターンを生みやすいからです。


5. 長期資産形成でのポイント

結論はシンプルです。

  • 「どの銘柄が当たるか」を当てにいくより
  • 強い企業群が生み出す成長力(資本のリターン)を、自分の資産形成に取り込むことが大事

庶民派が資本主義社会で折れずに進むなら、
“資本が強いところに集まりやすい”性質そのものを、敵じゃなく味方にする発想が効いてきます。


6. まとめ

スタイル社の破綻は、「ブランドが弱くなった」ではなく、消費環境の変化と事業構造(固定費・在庫・資金繰り)の厳しさが街の景色に表れた出来事でした。
一方LVMHは、高級ブランドが“高いほど強くなる”側面と、多エンジンのコングロマリット構造で、資本主義の勝ちパターンを体現しているようにも見えます。
そしてピケティが示した「資本所得」の重要性は、長期資産形成の現場でますます現実味を帯びています。

難しいことを書いたかもしれませんが、つまりはこういう事。


【本記事は、特定の個別銘柄・金融商品の購入を推奨・勧誘するものではありません。】
企業名・ブランド名は、経営基盤や市場構造の理解を助けるための例として挙げています。
投資には価格変動・為替などのリスクがあり、将来の成果を保証するものではありません。
(“読み終えたら即ポチ”は、通販だけにしておきましょう。)

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