社員の「お金の不安」が、経営者の見えない人件費になっている
経営者の皆さんに、ひとつ質問があります。
「あなたの会社で、社員が”出社しているのに働いていない時間”は、月にどれくらいありますか?」
たぶん、ほとんどの経営者が即答できないと思います。
それは、あなたの管理が甘いからではありません。
そもそも、その時間は”見えない”ようにできているからです。
3人に1人が「お金の悩みで生産性が落ちている」
PwCが2023年に米国の社員を対象に実施した調査では、フルタイム社員の3人に1人が「お金の悩みが、自分の仕事の生産性に悪影響を与えている」と答えました。
(出典:PwC 2023 Employee Financial Wellness Survey)
別の調査では、もっと具体的な数字が出ています。
Brightplanが2024年に発表したレポートによると、お金の不安を抱える社員は1人あたり週に約7時間、生産性を失っている。米国全体ではこの「見えない損失」が年間約1,830億ドル(約27兆円)に達するとされています。
(出典:Brightplan 2024 Wellness Barometer Report)
さらに、SoFiの2024年調査では、社員は週に約14時間お金のことを考えており、そのうち8.2時間が勤務時間中に発生しているという結果も出ています。
(出典:SoFi 2024 Workplace Wellness Survey)
あなたの会社の数字に置き換えてみる
ここで、自分の会社の数字に置き換えてみてください。
仮に従業員10名の会社で、1人あたり週7時間の集中力を失っているとしたら——
週70時間 × 50週 = 年間3,500時間
これは、社員1.5人分の労働時間に相当します。
時給換算で2,500円と仮定すれば、年間約875万円の見えない人件費が、毎年消えている計算になります。
会社の損益計算書には、絶対に出てこない数字です。
でも、確実に経営を蝕んでいる数字でもあります。
お金の不安は「生産性低下」と「人材流出」の二段階で効いてくる
PwCの同じ調査では、約3割の社員が「お金の不安が原因で転職した」と回答しています。
つまり、お金の不安は、
- 生産性を下げ
- 人材流出を加速させる
という二段階で、経営を圧迫していくのです。
「うちの社員は困っていないはず」が一番危ない
ここまで読んで、「うちの社員はそんなに困ってないはずだ」と思った経営者の方こそ、要注意です。
なぜなら、お金の悩みは、社員から経営者には絶対に見せない種類のストレスだからです。
給料を上げる話とセットでないと、口に出せない。
だから、表面化したときには、もう退職届と一緒に出てくる。
「お金の仕組み」を会社に組み込むという経営戦略
経営者の本当の役割は、「給料を上げること」だけではありません。
社員が安心して働けるお金の仕組みを、会社の中に組み込んでおくこと——それが、最も静かで、最も強力な経営戦略になります。
派手な施策ではないので、見えにくい。
でも、やっている会社とやっていない会社では、3年後にまったく違う景色が広がっています。
「うちの会社は、どうだろう?」——もし少しでもそう感じた方がいたら、お話しましょう。
売り込みは一切しません。見えない人件費の正体を、一緒に可視化するだけで十分です。
📘 FPぐっさん/CoMIRAIZ
お金の不安を、生きる力に変える。
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